損害賠償請求事件
最高裁判所 第一小法廷/平成17年4月21日/平成16(受)2030/棄却
ひとことで言うと
強盗強姦の被害者が、警察に任意提出した証拠物(衣類等)を捜査終了前に廃棄処分されたため精神的苦痛を受けたとして損害賠償を請求した事件。最高裁は、廃棄処分は不適切だったが、犯罪捜査は公益目的であり被害者の利益回復を目的としないため、警察の廃棄処分が国家賠償請求の対象とはならないと判断し、上告を棄却した。
判決のポイント
犯罪捜査は国家の公益目的であり、被害者の被侵害利益や損害回復を直接の目的としない。警察による証拠物の廃棄処分が不適切であっても、それが国家賠償法1条1項に基づく違法行為とは必ずしも認められない。
個別意見
裁判官泉徳治は反対意見を述べた。被害者が証拠物を提出した際、警察は捜査に必要な限り保管することを説明する義務があり、捜査継続中の廃棄は被害者の正当な期待を裏切る不法行為であると主張したと考えられる。
個別意見を述べた裁判官
- 反対意見:泉徳治
裁判体:泉徳治(裁判長)、横尾和子、甲斐中辰夫、島田仁郎、才口千晴
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