再審開始決定に対する即時抗告の決定に対する特別抗告事件(再審事件あり(無罪):静岡地方裁判所)

最高裁判所 第三小法廷/令和2年12月22日/平成30(し)332/

ひとことで言うと

袴田事件の再審をめぐり、東京高裁が再審開始を取り消した決定に対し、最高裁第三小法廷は、5点の衣類に付着した血痕の色調変化に関する専門的知見の調査が不十分であるとして原決定を取り消し、東京高裁に審理を差し戻した。争点は、衣類が昭和41年7月20日以前に味噌タンクに入れられ1年以上漬けられていたとの事実に合理的な疑いが生じるか否かであった。

判決のポイント

再審開始の可否の判断において、みそ漬けによる血痕の色調変化(メイラード反応等)に関する専門的知見の調査が不十分であり、その調査結果を踏まえて衣類がタンクに入れられた時期についての合理的な疑いの有無を改めて審理する必要があるとして、刑訴法411条1号準用・426条2項により原決定を取り消し差し戻した。

個別意見

裁判官林景一および裁判官宇賀克也は反対意見を述べた。両裁判官は、差し戻して追加調査を行うことには賛成せず、原決定の取り消しや差し戻しの判断に異論を唱えたものと推測されるが、判決文に詳細な論旨の記載はないため、具体的な反対の根拠は本決定の要点からは確認できない。

個別意見を述べた裁判官

裁判体:林道晴(裁判長)、戸倉三郎、林景一、宮崎裕子、宇賀克也

判決全文(PDF)裁判所の判例ページ

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