文書提出命令に対する抗告審の変更決定に対する許可抗告事件

最高裁判所 第二小法廷/令和6年10月16日/令和6(許)5/破棄自判

ひとことで言うと

横領事件で無罪が確定した抗告人が、捜査段階でAの取調べを録音・録画した記録媒体(本件記録媒体)の文書提出命令を申し立てた事案。最高裁は、AのプライバシーへのリスクがなくかつAの名誉を侵害するおそれもなく、横領事件の捜査・公判への不当な影響も具体的に想定できないとして、提出を拒否した検察官(相手方)の判断は裁量権の逸脱・濫用にあたると判断し、原決定を破棄して相手方の抗告を棄却した。

判決のポイント

民訴法220条3号後段(法律関係文書)に該当する取調べ録音・録画記録媒体について、文書提出命令の申立てを却下した原決定が裁量権の逸脱・濫用にあたるか否かが争点となり、最高裁はプライバシー侵害や捜査・公判への不当な影響のおそれが具体的に認められない以上、提出拒否は裁量権の逸脱・濫用にあたると判断した。

個別意見を述べた裁判官

裁判体:草野耕一(裁判長)、三浦守、岡村和美、尾島明

判決全文(PDF)裁判所の判例ページ

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