夫婦別姓訴訟(夫婦同氏制の合憲性)

2021年6月23日 最高裁判所 大法廷 令和2(ク)102 / 三浦 守判事の意見(違憲寄り)

ひとことで言うと

夫婦同姓を義務付ける民法規定を合憲とした大法廷決定で、三浦判事は多数意見に加わらず独自の「意見」を付した。婚姻の自由が憲法24条1項で保障されると解し、現行制度は実質的に婚姻の自由を侵害するという違憲寄りの立場をとった。

事件の背景

民法750条は「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する」と規定。実態として96%の夫婦が夫の姓を選んでおり、選択的夫婦別姓の法制化を求める声が根強い。

多数意見(裁判所の判断)

多数意見(11名)は夫婦同氏制を合憲と判断。「どちらの姓を選ぶかは夫婦の協議で決められる」「旧姓の通称使用により一定の緩和ができる」として合憲とし、制度変更は国会の判断に委ねるとした。

三浦 守判事の意見(違憲寄り)

三浦判事は「婚姻をするについての意思決定と同時に、人格的利益の喪失を受け入れる意思決定を求めることであるから、婚姻についての意思決定が自由かつ平等であるとは到底いえない」と述べ、夫婦同氏強制は婚姻の自由を侵害すると主張。女性3判事の反対意見とは異なる独自の論理構成で違憲に近い立場をとった。

この判断の意義

大法廷15名中、宮崎裕子・宇賀克也の2名が「反対意見」(違憲)、三浦守が「意見」(違憲寄り)、計3名が現行制度に否定的な見解を示した。検察官出身の三浦判事が人格権・ジェンダー平等の観点から論じた点が注目された。

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